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子ども作りと葬儀の関係性
葬儀会社で働いているとよく感じることがある。
それは、子ども作りの重要性だ。
多く子どもを作った方はやはり大勢のご親族に囲まれて旅立たれるし、子どもが1人・もしくはいない方は本当にこじんまりとした葬儀で旅立たれる。
私は、「葬儀はその人の人生の通信簿」だと考えている。
自分が生きていた人生の中で、どれだけgene(遺伝子)とmeme(人に伝える文化情報)を残せてきたか。
その多寡で、葬儀の大きさが決まると私は考えている。
子どもを作らず晩年を迎えた方の葬儀は、端的に言って悲惨である。
親戚だけで執り行う家族葬をしてもらう方は良い方だ。
直葬と言って、葬儀を執り行わずにそのまま斎場(火葬場)に向かわれる方も多い。
そういう方々の最期を見送ると、若いうちに子どもを作っておけという結論にならざる負えない。
非常に少人数で見送られて旅立たれる方がいる一方で、大勢の方に見送られて旅立たれる方もいる。
そういう方は、生前何か商売をされていたり、大きい会社で役員をされていたという方(もしくはそういう方の妻)が多い。
きちんとmeme(ミーム)を残しているのだ。
meme(ミーム)とは、生物学者ドーキンス氏が提唱した言葉で、模倣によって人から人へと伝達し、増殖していく文化情報という意味である。
難しい言葉だが、例えば会社(商売)や教育活動、芸術作品の創作などもmemeであると言えるだろう。
若いころに自分が死ぬことを想像する方は多くない。
穢れの思想がある日本で住んでいる多くの人は、死とは遠い世界で生きている。実感がないのは無理もない。
しかし人は必ず死ぬ生き物である。
死ぬ間際で後悔しないよう、若いうちにgene(遺伝子)とmeme(人に伝える文化情報)を残すべきであると伝えたい。
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