キャッシュレス決済にない現金の良さ
2024年夏、旅行で北海道に行った際、今話題のエスコンフィールドに立ち寄った。
エスコンフィールドはプロ野球日本ハムファイターズの本拠地であり、野球を軸としてエンタメを楽しむ空間(ボールパーク)である。
そのナウでヤングでゴージャスな建物に、「こんな贅沢をしていいのか」とのけぞってしまった。
このエスコンフィールド。
飲食やグッズの支払いは、全てキャッシュレス決済で行われる。
キャッシュレス決済などせず(クレジットカードで支払うことはあるが)、生粋の現金派の私には、非常に居心地の悪い場所であった。
今非常に早い速度で市民権を得ているキャッシュレス決済ではなく、なぜ現金を好んで持つのか。
現金の良さについて語りたい。
現物としての価値の高さ
まず第一に、現金には現物としての価値が担保されているということが挙げられる。
1円玉はアルミニウム。5円玉は銅60%に亜鉛40%。10円玉は銅95%で構成される。
少し古いデータだが、2018年度における1円玉の1枚あたりの製造原価は約3.1円、5円玉は約10.1円、10円玉は約12.9円と額面金額を上回っていると試算されている。
現物そのものに価値があるし、そのレートは不思議なことだが、通貨としての価値より高いのだ。
つまり、我々は通常のレートよりかなり割安にアルミニウムや銅を手に入れられるのだ。
これはある意味、得であるともいえる。
現金のもつ秘匿性の高さ
現金の良さ2つ目は、その秘匿性の高さだ。
いつ何を買ったか、誰にあげたか、当事者が言わない限り、そのデータが第3者に渡ることはない。
これは非常に大きなメリットである。
キャッシュレス決済ではそうはいかない。
ネット上のことなので、どこの誰とも分からない人に、いつ何を、誰から買ったか、誰にあげたかといった情報を見られることになる。
これは非常に恐ろしいことである。
情報をどこまで開示するのか。
それは第三者ではなく、自分自身が持つべきではないだろうか。