なぜ国は積み立てNISAやidecoを勧めるのか

なぜ国は積み立てNISAやidecoを勧めるのか

日本は長年、日銀による異次元緩和(国債・ETFの大量購入など)で、市場に膨大なマネーを供給してきた。


しかしその多くは企業の内部留保や金融資産として滞留し、実体経済(賃金や消費)に流れなかった

もしこのマネーが一気に実体経済に流れると、インフレが急進行し、円の価値が急落するリスクがある。

政府がNISAやiDeCoを拡充するのは、名目上は「貯蓄から投資へ」というスローガンだが、実際には次のような金融緩衝装置の機能を持つ。

(1)国民資産を「金融市場」に誘導

→ 資金を株式・投資信託・国債などの金融商品にロックする。
→ 実体経済にすぐ回らない(消費に使えない)ため、インフレ抑制効果がある。

(2)金融市場の安定化

→ 国内資金を国内株・債券に循環させることで、
 海外資本が逃げてもマーケットを維持できる。
→ 国債の「内国保有率」を高め、財政維持リスクを和らげる

(3)社会保障費の補填的意味

→ 老後資金を「自助努力」で積ませることにより、
 国家の年金・社会保障支出を間接的に軽減する狙いもある。

つまり、これは本質的には「国家によるマネー滞留政策」だ。

刷りすぎたマネーが消費・物価に波及しないように、 家計資金を「長期・非流動的」な資産に封じ込めて、 金融市場や財政の安定弁として利用する。

NISA・iDeCoは資産形成政策であると同時に、結果としてマネーを長期に滞留させ、インフレ圧力を緩和する装置として機能しているのだ。

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