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貧乏だから冠婚葬祭を大事にしないのか、冠婚葬祭を大事にしないから貧乏になるのか
冠婚葬祭を大事にしないから貧乏になるのか
葬儀屋で長年務めていると思うことがある。
それは貧乏だから冠婚葬祭を大事にしないのか、冠婚葬祭を大事にしないから貧乏になるのか、ということだ。
今回はこの話をしたいと思う。
一言に葬儀と言っても、色々種類がある。
10万円台からできる直葬、30万~50万くらいでできる家族葬(密葬)、100万くらいの一般葬と値段によって分かれているが、お金を持っている家はやはり一般葬と言って立派な葬儀をされることが多い。
直葬とは、葬儀をせず、そのまま斎場で焼いてもらって終わりという葬儀形式である。
この直葬や家族葬(密葬)をされる家はお金に困っている方が多い。
「お金を持っているんだから、そりゃ葬儀にもお金をかけられるだろ」という反対意見が聞こえてきそうだが、どうやら因果関係はそうではないらしい。
直葬や家族葬を選ぶ人の特徴と貧しくなっていく理由
直葬や家族葬を選ばれる家族を観察すると、以下のいずれかの特徴も持っていることが多い。
①先祖からの資産の蓄積を引き継いでいない、または軽視している
②地縁や血縁を大切にされていない
これらの特徴をもつ人がなぜ貧しくなっていくのか、詳しく見ていこう。
①先祖からの資産の蓄積を引き継いでいない、または軽視している
次男や三男など先祖からの受け継ぐ家産がない人たち、長男でも地元の家産を捨て都会に就職する人などがこちらに当たる。
職業や住む場所、配偶者選びなどの自由が利く反面、先祖から蓄積された土地、生産設備などがないため、身一つですべてを手に入れないといけない側面を持つ。
運と才気煥発をもったものが創業者(一代目)となり家を作ることができ、その他大勢が無産階級となっていく。
②地縁や血縁を大切にされていない
こちらは核家族だったり、結婚せず子どもがいない、もしくは離婚して独身といったケースがこれに当たる。
そのような方を更に見ていくと、個人主義・刹那主義・自由主義的な考えを持たれていることが分かる。
蓄積して、次に繋いでいく意識が薄いのだ。
自分で稼いだお金は自分のために全て使う、はては先祖が積み重ねた資産を売り払いそのお金で贅沢にふける人もいる。
そんな姿を遠くから見ると、「先祖も草葉の陰で泣いてるで」と思ってしまう。
蓄積と継承
お金を持っている家はこの逆だ。
先祖からの資産の蓄積を重視し、継承し、そして地縁や血縁を大切にされている。
土地や不動産などを少しずつ蓄積していき、家族一丸となって家や墓、仏壇、過去帳などを継承し、守っていく。
そのプロセスの一貫として、先祖供養や葬儀法要などがあるのである。
冠婚葬祭を大切にするのも当然なのである。
先祖を大切にしよう
今回は冠婚葬祭を大切にしない人は貧しくなるのか、見てきた。
そこには先祖からの蓄積そして継承を意識しているか意識していないかの違いがある、というのが私の結論だ。
では、この結論を受け、我々はどう行動できるのか。
答えは一つである。
先祖を大切にすることだ。
お墓参り、仏壇に手を合わせる、仏壇のお花や供物を変える、何でもいい。
先祖に感謝することが肝要なのだ。
この先祖に感謝する行動が、徐々に資産の蓄積と継承という意識を育て、子孫に良い影響を与えるのだ。
私はそう考える。
おはり
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