借金を残して死んでいく商売人たち
商売人、意外と借金残して死にがち
葬儀屋で働いていると、色んな人たちの最期を見ることになる。
その中には、サラリーマンをされていた方、農家をされていた方、障害があり障害者施設で暮らしていた方、働かなかった方と様々な生き方を生前されていた方と出会うことになる。
生前自営業をされていた方、商売人の方もこれまで何人も見送った。
今回、話をしたいことは、そんな商売人が亡くなったときに借金を残して亡くなることが多いという話だ。
借金をした理由までは分からない。
商売を始めるとき、当然銀行から融資を受けただろうし、お酒や賭け事が好きでそれで借金を負ったかもしれない。
詳細は分からないが、家を差し押さえられ、一家が離散する姿を見ると考えさせるところがある。
借金の効用
私は借金がすべて悪いとは思わない。
銀行から融資を受け、資産が増える。すると、それだけ事業の成長速度を速めることができる。
融資を引き、借金をすることで、無借金経営のときより人生を真剣に生きることになる効用も見過ごせない点である。
しかし、それで家が取られるのは違うと私は思う。
借金をしてまで始めた事業、育てた事業も、家族を守れるように、子孫が食いっぱぐれることがないように、子々孫々に継承させていくためのものである。
その事業のために、「イエ」の屋台骨たる家屋まで取られたら本末転倒というものではないだろうか。
商売人は晩年、借金を減らしていくべきだ
借金のために、家を取られ、一家が離散しないためには彼らはどうすべきだったのか。
その答えは、人生の晩年に向かって借金を減らしていくこと、だろう。
立つ鳥跡を濁さず。
一家を憂う家長たるもの、借金を子孫に残して死ぬのは厳しい言葉だが二流と言わざるを得ない。
そのため、大体50歳を目途に借金を減らしていき、60~70歳の間までで完済するのを目標にしていくのが良いだろう。
70歳を過ぎたらいつ死ぬか分からないしね。
おわりに
今回は、「借金を残して死んでいく商売人たち」というタイトルで書いてきた。
子孫のために大きくしていった事業。その借金のために、一家が離散しないために、晩年は借金を減らしていくべきだというのが今回の私の結論である。
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