今後の日本について

今後の日本について

今後の日本について語ろうと思う。

今後の日本の未来を予測することで、引いては個人が取るべき行動についてここで考えていく。

日本の人口は減っていく

まずはこれ。

日本の人口はこれからどんどん減っていく

下の図は内閣府が出す「日本の将来推計人口」の推移である。

今から25年後の2050年には2000万人以上減り、日本の人口は1億人を割ることが予測されている

更に未来をみると、2110年には4200万人程度まで下がると考えられている。

これは明治中期とだいたい同じくらいの人口だ。

人口の多さ=パワーである。

人口が減っていくということは、すなわち日本の力が徐々に衰えていくことと同じである。

力には軍事力や求心力など様々あるが、ここではそのうちの一端である経済力について見ていこう。

下の図は経団連が出す日本のGDP成長率の2050年までの予測(「2050年の世界と日本」)だが、どの予測シナリオでも労働力人口の急速な減少により2030年までにはマイナス成長になると予測されている。

つまり、経済力が徐々に落ちていくのだ。

これらから言えることを端的に言うと、これからの日本がするべき行動は店じまい、規模を縮小することだということである。

東京への一極集中と低い出生率

東京の一極集中は止まらない。

筆者の私自身東京に住んでいたこともあり、東京が魅力的な街であることは分かっている。

昨年度は26年ぶりに人口が減少に転じた東京だが、それまでは右肩上がりで人口を増やしてきた(下の図は東京都公式HPより引用)。

他の地域が人口減少しているにもかかわらずである。

しかし、そんな東京にも一つ弱点がある。

人口が再生産されないのだ。子育てしづらい、いや出来ない街と言ってしまってもいいだろう。

下の表は内閣府の出す2019年度の都道府県別合計特殊出生率だが、最下位は東京で1.15だ。

だいたいどの年を見ても、最下位は東京だ。

男女2人で子ども1人いくかいかないか。平均でこれなので子どもを産まない人も当然いるだろう。

私自身、東京に住んでいたとき、結婚しない、子どもを産まない男女を見てここは地獄かと思ったほどだ。

心理学用語に「タナトス」という言葉がある。

これは生の本能に対する、無機物の不変性に帰ろうとする死への欲動のことである。

リストカットをし、血を出し続けて意識がトビそうになる。または刀を持った真剣同士の戦いで、相手を殺した上で勝利する。

強烈な死への欲動を意識することで、強烈に生を感じる。

これをタナトスだとするならば、種の保存、次世代に遺伝子を残さない東京の住民も、リストカットのような急激さはないにしても、緩慢なタナトスに突き動かされているのではないだろうか。

実は豊かな地方

死の欲動がタナトスなら、生の情動が「エロス」である。

そしてタナトスの街が東京なら、エロスの街は地方(田舎)に当たる。

もう一度内閣府の出す都道府県別合計特殊出生率を見てほしいが、出生率が高い地域は中国地方より西、とりわけ九州・沖縄地区が高いことが分かるだろう。

新たに子どもが生まれても食わせられる地域は、豊かであると推察できる。

また国土交通省が出す都道府県別の経済的豊かさについての調査結果では、東京・神奈川・千葉・大阪といった都会が(沖縄もだが)、貧しいという数字が出ている。

上の表は、いわゆる手取り収入に相当する「可処分所得」から、家賃や食費、光熱費、通勤時間を費用換算した金額などを差し引き、残った金額を都道府県別でランキング化されている。

この数値が高い地域=豊かな地域は軒並み地方だ。

多くの人が知らないことだが、地方は都会に比べて豊かななのだ

天然資源は枯渇する

「SDGs」や「持続可能な社会」と叫ばれて久しい。

これはとどのつまり、これらのスローガンを歌わないといけないほど、今のインフラを維持するのが困難な状況になってきているということである。

18世紀後半イギリスで起こった産業革命以降、原油や天然ガス、石炭、ウラン、カリ鉱石、リン鉱石、鉱物資源など豊富な天然資源を元に、進歩史観を深めていった西側諸国。

しかし、発展の基礎であった天然資源の方に埋蔵量の限りが見えてきており、進歩史観という考えそのものが揺らいでいる。

実際、天然ガス、石油の可採年数は約50年、石炭、ウランは130年以上。

農業肥料の3大要素の2つであるリンとカリ。その原材料であるリン鉱石は300年、カリ鉱石は240年くらいで枯渇すると予想されている。

日本を始め、人類史上最も繁栄した20世紀~21世紀の期間の文明レベルは維持できないということなのだ。

税金、社会保険料は高くなっていく

税金、社会保険料の問題も我々庶民にとっては問題だ。

昔5%だった消費税も今や10%。今後も段階的に増税されることが予想される。

社会保険料などはサイレントに増税される。

財務省が出す租税負担率と社会保障負担率を合計した国民負担率は、令和5年度ついに46.8%まで到達した。引用元:財務省ホームページ

江戸時代の年貢率が五公五民であり、その苦しさから百姓一揆が各地で多発したが、それとほとんど変わらない国の持っていきかただ。

そして、更に絶望的なのがこの税率負担は下がらず、むしろ上がり続けるだろうということである。

個人の取るべき行動

生活の質の見直し、実物主義、半オフグリッドな生活

では、我々庶民は一体何ができるだろうか。

テーマを挙げるとそれは「生活の質の見直し」「実物主義」「半オフグリッドな生活」だ。

生活の質の見直し

まずはこれ。生活の質の見直しだ。

生活レベルを下げると言いなおしてもいいかもしれない。

それは例えば外食を控えるだったり、職場に水筒を持参する、お米を最後の一粒まで食べるでも良い。

今後日本はゆるやかに貧しくなっていく。

そんな日本において、贅沢になりすぎた生活の質を下げること。これが出来れば、今後の日本でも生きられるはずである。

実物主義

次に実物主義だ。

今後、紙幣の価値は相対的に低くなっていくことが予想される。

紙幣の権威の元である天然資源の方が枯渇し始めているからだ。

そのため、徐々に紙幣を実物に換えていく。これをすると良いだろう。

例えば、紙幣を金や銀、プラチナなどの鉱物資源、田んぼや山などの生産設備、車でも良いだろう。これらに換えていくのが良いだろう。

ちなみに私のおすすめは田んぼや山、畑など食料が取れる生産設備だ。

半オフグリッドな生活

最後に半オフグリッドな生活を紹介する。

オフグリッドとは、送電網(グリッド)に繋がれていない(オフ)状態であることを指した用語で、電力会社に頼らずとも電力を自給自足している状態のことを意味している。

これはソーラーパネルなどを用いることで実現できる。

しかし完全なオフグリッドを目指すと高く付くため、都市郊外で半オフグリッドな生活を目指すと良いだろう。

家族・親族で近くにまとまって暮らす

最後に家族・親族で固まって暮らすことの重要性について説いていきたい。

今後、保育や介護の料金はどんどん値上げりすることが予測される。

生産人口が減少するので当然だ。

つまり、保育や介護をアウトソーシングする核家族という形態では、今後の日本で生き延びることは難しくなるだろう。

だからこその家族・親族で地縁・血縁共同体を作り、固まって暮らすことが重要になる。

保育や介護を家族で行う。

これを指針に行動すると良いだろう。

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