石油会社オキシデンタルのCEO、2025年から石油供給がひっ迫すると予想

石油会社オキシデンタルのCEO、2025年から石油供給がひっ迫すると予想

オキシデンタル・ペトロリアム社のヴィッキー・ホルブCEOは、1月16日(火)のダボス会議で、長期で生産される原油の埋蔵量の深査が需要の伸びに追いつかないため、2025年以降世界は石油不足に陥るだろうと述べた。

オキシデンタル・ペトロリアム社は「石油メジャー」と呼ばれる7大石油会社に次ぐ規模の独立系石油会社である。

石油会社は世界の消費量よりも多くの、需要量の約5倍となる原油を、20世紀後半のほとんどの期間で発見したとホルブ氏は語る。

発見された資源と需要の比率はここ数十年で低下し、現在は約 25% まで落ちている

「短期的には、市場のバランスは崩れています。需要と供給のバランスが取れていません」とオキシデンタルのホルブ氏は語った。



「2025 年以降、世界は石油不足になるでしょう。」


ホルブ氏は、石油市場は短期的には供給過剰だが、今後長期的に供給不足に移行していくだろうと語る。

石油業界幹部らは、古い油田が成熟するにつれて現在の供給レベルを維持するだけでも新たな資源、新たな投資、新たな供給が必要になると警告している。

最も根強い警告の一つは、世界最大の原油輸出国であるサウジアラビアとその国営石油大手アラムコから長年にわたって発せられてきたものだ。

サウジとアラムコは、エネルギー部門とエネルギー転換に関する議論の焦点は、石油とガスの生産削減ではなく、いかに排出量を削減するかにあるべきだと繰り返し述べてきた。

10月のエネルギー・インテリジェンス・フォーラムで講演したアラムコのアミン・ナセル最高経営責任者(CEO)は、サウジの石油大手が再生可能エネルギー、電子燃料、水素、二酸化炭素回収・貯留(CCS)に取り組んでいると述べた。

しかし、世界は今後数十年にわたって石油とガスを必要とし、再生可能エネルギーは数十年にわたってこの需要を満たさないだろうと同氏は付け加えた。

今後10年間の石油・ガス需要の増加には、年間5~7%の減少率を相殺するために新たな上流への投資が必要だとナセル氏は指摘する。

Occidental’s CEO Sees Oil Supply Crunch from 2025 抄訳

筆者見解

私は石油に対して、全く疎いので詳しいことは分からない。

しかし、石油不足は今後十分起こりうると考えている。

埋蔵量の半分程度が生産された時点で石油の生産量がピークに達するという仮説をハバート曲線と言う。

これが真であれば、今後石油の供給量は減少(すでに減少している)していくだろう。

ガソリン価格がリッター100円から180円台近くまで上昇しているのが、一つの示唆かもしれない。

石油不足の影響は、「経済の成長」という思想を前提に突き進む資本主義の喉元を突き刺すだろう。

利子という制度をシステムに組み込んでいる限り、成長し続けなくては金融システムそのものが不調をきたしてしまう。金融システムがダメージを受ければ、2008 年の金融危機で世界が経験したように、経済そのものにも深刻なダメージを与えかねない。基盤の弱い国家では、政治的不安定さへと発展してしまう可能性もある。

エネルギー環境の構造的変化と国際および国内秩序の変容――国際社会理解への地球物理学的・資源工学的アプローチからの示唆 山本 達也

利子という制度を導入している金融システム、ガソリンなど石油由来の資源を使って物を運ぶ物流などなど様々なところで石油不足の影響は直面するだろう。

直近にすべきことはまず食料の確保だ。畑などあると良い。

また政府発行紙幣に由来しない金銀などの現物資産を持つことも良いかもしれない。

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