Aurea mediocritas/黄金の中庸
Aurea mediocritas(アウレア・メディオクリタース)は、古代ローマの詩人ホラーティウスの言葉で、日本語では「黄金の中庸」とも訳される。
極端を避け、バランスの取れた「ほどほど」の状態が最も価値があるという、穏やかで幸福な生活を推奨する処世訓だ。
私はこの言葉をコピー用紙に書き写し、自室のコルクボードに貼るくらい人生訓にしている。
黄金の中庸の何がいいのか。
それは生存レジリエンスを高められるところだ。
資源(時間・お金・体力)は有限だ。
そのため、ある分野で100点を取ると他の分野では30点や40点ということが往々にしてある。
例えば
・投資全振り → 暴落で詰む
・自給全振り → 現金不足で詰む
・仕事全振り → 健康や家族崩壊
ということが起こりやすい。「一点突破」は環境変化に弱いのだ。
ここで重要なのは、生存は平均点ではなく「最低点」で決まるという事実である。
この問題の解決策が、60点~80点戦略、黄金の中庸なのだ。
この60点~80点戦略には
・致命的弱点がない
・環境変化に強い
・調整余地がある
という特徴がある。
最大火力は部分最適の人に負けるが、生き残りやすさでこの60点~80点戦略(黄金の中庸)の人の右に出るものはいないのである。
「富(Wealth)」と「生存レジリエンス(Resilience)」は別の階層
多くの人は、お金持ちほど生き残りやすいと考えている。
しかしこの「お金持ちほど生き残る」は本当に正しいのだろうか。
よくよく分析すると富の豊かさ(Wealth)と生き残りやすさ(Resilience)は別階層であることが見えてくる。
富の豊かさとは、お金・金融資産、不動産、収入・キャッシュフローなど市場の中でどれだけ有利かを表す指標である。
一方、生き残りやすさ(=生存レジリエンス)は、食料確保能力や水・エネルギーの自立度、技術・技能(修理・生産)、コミュニティとの関係など市場が壊れてもどれだけ回るかという指標だ。
平時ではネットワークを活かした富が強く、非常時にはローカルでも起動する生存レジリエンスが有利に働く。
多くの人は、「富があれば安全」と思い込むが、それは平時の最適解であって、
非常時の最適解ではない。
ではどうすればいいのか。
それは、「階層を分けて両方持つ」ことだ。
富ももちろん大事であるが、それと同じくらい生存レジリエンスも大切である。
局所最適解をするとスピード感が出る一方、他方がおろそかになる。
富60~80点、生存レジリエンス60~80点と黄金の中庸の精神で準備すると、平時、非常時でも生きやすくなるのではないだろうか。

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